2025-09-14 コメント投稿する ▼
茂木敏充氏「参政党的な強い保守主張とは違う」 総裁選で若年層支持回復に重点
茂木氏は「参政党に流れた支持層をまるごと取り込むのではなく、幅広い層に応える政策を提示する」との姿勢を鮮明にしており、党内での支持拡大を図る構えだ。 今回の発言は、自民党が保守層の結束だけでは政権基盤を維持できないという現実を反映している。
茂木敏充氏「参政党的な保守主張とは違う」 自民党総裁選で若年層支持回復を強調
自民党総裁選に出馬表明した茂木敏充前幹事長が14日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に生出演し、保守層支持の取り込みについて言及した。参政党に流れた「強い保守層」を再び自民党に取り戻すのかと問われ、「必ずしもそうではない」「違います」と明言し、参政党的なスタンスを取らない考えを強調した。
「日本人ファースト」よりも政策全体で訴求
茂木氏は「例えば『日本人ファースト』のように外国人労働者に過度に依存しない社会をつくる必要はあると思うが、それが自民党の全面的な方向性というわけではない」と述べた。保守層の一部に響くテーマを否定はしないものの、党全体の政策に引き寄せることには慎重な姿勢を示した。
一方で茂木氏は「自民党は若い世代の支持を失っている。以前は20代、30代で高い支持を得ていたが、今は参政党や国民民主党などに流れてしまった」と分析。支持基盤を失いつつある若年層に向けて「魅力ある政策やツールを示すことが極めて重要だ」とし、重点を「若者への訴求」に置いた。
「強い保守層の取り込みより、失った若者の支持を回復することが大事」
「参政党的な主張をそのまま採用するつもりはない」
「違います、と明確に言えるのが茂木氏の立場だ」
総裁選の争点と党内の構図
今回の総裁選では、10日に茂木氏がトップバッターで出馬を表明。その後、11日には小林鷹之元経済安全保障相、13日には小泉進次郎農相が地元で出馬意向を伝えた。さらに高市早苗前経済安保相、林芳正官房長官も準備を進めており、候補者が出揃いつつある。
茂木氏は「参政党に流れた支持層をまるごと取り込むのではなく、幅広い層に応える政策を提示する」との姿勢を鮮明にしており、党内での支持拡大を図る構えだ。
保守層か若者か 自民党支持回復の行方
今回の発言は、自民党が保守層の結束だけでは政権基盤を維持できないという現実を反映している。物価高や人口減少といった構造的課題を前に、単なるスローガン的な保守主張では若者世代の支持は戻らないとの認識が透ける。
「若者への訴求を掲げたのは現実的だ」
「参政党的な方向に舵を切れば、中道層や都市部の票を失う」
「違いますと明言したのは、党のバランスを意識している証拠」
自民党総裁選は派閥力学だけでなく、失われた支持層をどのように回復するかという「未来志向の戦略」が問われる場となっている。茂木氏の「参政党的な強い保守主張は否定」という言葉は、総裁選の論点を示すひとつの分岐点といえる。
茂木敏充氏が描く総裁選戦略 「参政党的主張」否定と若者支持回復の鍵
自民党の支持層は保守基盤を維持しつつも、若者や都市部の支持を取り戻せるかが今後の焦点となる。茂木氏の発言は、強硬な保守路線への回帰ではなく「幅広い層への政策訴求」に軸足を置く姿勢を打ち出したものだ。総裁選を通じて、その現実的な戦略がどこまで支持を集めるかが注目される。