2025-09-10 コメント投稿する ▼
茂木敏充氏が自民党総裁選に立候補表明 「倒産寸前」と危機感表明も減税なき政策に疑問
自由民主党(自民党)の茂木敏充前幹事長は10日、国会内で記者会見を開き、石破茂首相の辞任に伴う党総裁選(22日告示、10月4日投開票)に正式に立候補することを表明した。 しかし、国民が参院選で明確に示した「給付金ではなく減税を」という声に応えられていない点は課題といえる。
茂木敏充氏、自民党総裁選に一番乗りで立候補表明
自由民主党(自民党)の茂木敏充前幹事長は10日、国会内で記者会見を開き、石破茂首相の辞任に伴う党総裁選(22日告示、10月4日投開票)に正式に立候補することを表明した。総裁選への立候補表明は茂木氏が第一号となる。
茂木氏は冒頭、自民党の現状について「会社でいえば業績が急速に悪化し、倒産寸前の危機だ」と危機感をあらわにした。さらに「最悪の時期だからこそ、立ち上がる決意をした。私のすべてをこの国にささげたい」と強調。連敗続きで衆参両院とも過半数割れに追い込まれた自民党の再生に自らが挑む姿勢を示した。
「自民党が倒産寸前という表現はショッキングだ」
「ここまで正直に現状を語った候補はいなかった」
「だが減税の話がないのは国民目線を欠いている」
「生活支援交付金では一時的でしかない」
「泥舟政権での権力争いは結局同じ繰り返しに見える」
「再生の道すじ作り」を掲げる茂木氏
会見では「再生の道すじ作り」「結果を出す」というキャッチフレーズを掲げ、経済政策を中心に訴えた。具体的には「2年以内に物価高を上回る賃上げを実現するため、これまでとひと桁異なる生活支援地方交付金を創設する」と発表。大胆な財政出動を通じて地域経済を支え、国民生活を下支えする方針を強調した。
しかし、国民が参院選で明確に示した「給付金ではなく減税を」という声に応えられていない点は課題といえる。生活支援交付金は一時的な補助にすぎず、持続的な負担軽減策にはならないとの批判も出ている。
政治経歴と実務経験
茂木氏は栃木県足利市出身で、東京大学卒業後、マッキンゼーなどを経て1993年の衆院選で初当選した。これまで外相、経産相、経済再生担当相、自民党幹事長など要職を歴任しており、国際交渉や経済運営の実務経験には定評がある。今回の総裁選でも、そのキャリアを前面に押し出す構えだ。
党内構図と泥舟政権の現実
今回の総裁選は石破政権が「泥舟政権」と揶揄されるなかで行われ、党内の派閥間抗争色が濃い。茂木氏の早期表明は主導権を握る狙いとみられるが、国民の視線は冷ややかで「権力ゲームより減税や生活安定策を優先すべき」との声が強い。
国民の民意との乖離
茂木氏が強調する「勇気ある挑戦」や「自民党もやるじゃないかという新しい姿」は耳目を集めるが、国民が本当に求めているのは持続的な減税である。財源探しに終始する給付型支援は一時しのぎに過ぎず、国民の信頼を回復することは難しい。総裁選に立候補する以上、民意にどう応えるのかを明確に示さなければ、自民党の再生どころか沈没を加速させる危険性すらある。