2025-10-02 コメント投稿する ▼
佐藤沙織里都議が都議会答弁を痛烈批判 初質問で制度の壁と変革の必要性訴え
佐藤氏は冒頭、傍聴席に一礼して質問を開始した。 「これが都議会の現実かと痛感した」と語った。 本会議中、佐藤氏の質問中に議会局職員が再質問内容を確認しに来る場面もあった。 佐藤氏は「事前に内容は伝えてあった。 都立病院での未収額は2023年度末で約7億円、そのうち外国人分は約1億5,000万円との説明を引き出した。
一般質問で広がった共感と驚き
2025年10月2日の東京都議会本会議で、千代田区選挙区選出の無所属議員、佐藤沙織里氏が初めて一般質問に立った。公認会計士としての経歴を持ち、YouTube登録者数50万人超という異色の都議だ。傍聴券は事前にすべてなくなり、議場には熱気が漂った。
佐藤氏は冒頭、傍聴席に一礼して質問を開始した。議場に響いたのは、通常は同じ会派からしか聞こえない「そうだ!」の声だった。複数の議員から賛同が飛び、傍聴席でもうなずきが広がった。本人は「やじばかりを想定していたので驚いた」と振り返る。
しかし一方で、都の答弁は期待を裏切った。特に再質問に対しては「ほとんど答えていないに等しい」と批判。「これが都議会の現実かと痛感した」と語った。
制度の壁に直面した無所属議員
本会議中、佐藤氏の質問中に議会局職員が再質問内容を確認しに来る場面もあった。佐藤氏は「事前に内容は伝えてあった。答弁を聞いている最中に話しかけられるのは迷惑」と不快感を示した。
さらに無所属議員の質問機会の少なさも問題視した。現在は年1回、持ち時間は13分しかない。「1年に4回、1回3分ずつでもいいから質問できるようにすべきだ。1年後まで待てば都民の関心は冷めてしまう」と訴えた。
「都議会の答弁、まるで質問をはぐらかしているようにしか聞こえない」
「本気で都政を変えたい人が出てきたのに、制度が壁を作っている」
「職員が話しかけて妨害するなんて異常だと思う」
「1年に1回13分だけって、都民の声を聞く気あるの?」
「こういう議員が増えたら都議会も変わるかもしれない」
SNS上ではこうした投稿が相次ぎ、彼女の姿勢に共感や期待が寄せられた。
具体的な質問と都の回答
この日の質問では宿泊税や医療費の未収問題、公金の透明化などが取り上げられた。宿泊税については、観光需要が高まるなかで増税の議論が妥当かを問い、都の検討状況をただした。
都の主税局長は「宿泊税は観光振興策の財源として位置づけており、制度の見直しも含めて検討を進めている」と回答。年内にも方向性を示す可能性に触れた。
また、外国人患者の未払い医療費についても質問。都立病院での未収額は2023年度末で約7億円、そのうち外国人分は約1億5,000万円との説明を引き出した。2024年度末の見込みでは総額約6億8,000万円、外国人分は約1億7,000万円とされる。ただし、在留資格ごとの内訳把握や公表には都側は慎重な姿勢を崩さなかった。
「都議会を変える」挑戦の始まり
佐藤氏は「このままではダメだ。都議会のあり方を変えなければならない」と強調した。都民を巻き込み、議会の仕組みそのものを改善する姿勢を繰り返し示した。
彼女の強みは会計士としての数字の裏付けと、SNSを通じた発信力にある。既成政党に頼らずとも、政策や議会改革を訴える場を自ら作り出せる点だ。
6月の都議選で現職をわずか246票差で破った勢いは続いており、「ユーチューバー議員」としての異彩だけでなく、政策提案力でも注目が集まる。今後は、議会内で孤立するか、それとも改革の旗手として他の議員や市民を巻き込むかが問われることになる。