2025-05-07 コメント投稿する ▼
西田昌司議員の沖縄戦発言に批判続出 ひめゆりの塔展示を巡り野党や自民党内からも反発
西田昌司議員の沖縄戦発言、野党が一斉に批判
自民党の西田昌司参院議員が、沖縄戦を巡る発言で「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」と表現したことが、波紋を広げている。立憲民主党の小川淳也幹事長は7日の記者会見で「非常に不適切な歴史認識だ。しっかり釈明し、説明責任を果たしてもらいたい」と批判した。
共産党の小池晃書記局長も「言語道断の暴言、妄言だ。直ちに謝罪し、撤回すべきだ」と厳しく指摘。社民党の福島瑞穂党首は「沖縄は地上戦を経験し、多くの若い人や女性が犠牲になった。本当に冒瀆している。考え直してもらわなければならず、強く抗議する」と強い言葉で非難した。
ひめゆり平和祈念資料館の館長が反論
西田議員の発言に対し、ひめゆり平和祈念資料館の普天間朝佳館長は「展示内容に『日本軍によって学徒が死に、米軍によって解放された』といった記述はない」と真っ向から否定。「非常に疑問だ」と述べた。
ひめゆりの塔は、沖縄戦で看護要員として動員された沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の生徒ら227人を追悼する慰霊碑だ。地元住民らが戦後すぐに建立し、現在の慰霊碑は1957年、資料館は1989年に開館している。
自民党内からも批判の声
西田議員の発言は自民党内からも批判を招いた。自民党沖縄県連の座波一幹事長は「大変残念に思っている。県民の感情を逆なでするような発言は避けるべきだった」と述べ、発言の撤回を求める考えを示した。
また、玉城デニー沖縄県知事も「認識の誤りも甚だしい」とし、西田氏の発言に強い不快感を示した。
歴史認識を巡る議論の行方
西田議員は「何十年か前に見に行った展示内容の印象だった」と釈明しつつも、具体的な説明を避けている。一方、資料館側は「展示内容に誤りはない」と明言しており、議論は平行線をたどっている。
今回の発言は、戦争の記憶や歴史認識を巡る敏感な問題を浮き彫りにし、政治的な議論にも影響を与えそうだ。戦争の事実をどう伝え、どう記憶するべきか。西田氏の発言をきっかけに、改めてその在り方が問われている。
* 西田昌司議員が「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」と発言し、野党や自民党内からも批判が集中。
* ひめゆり平和祈念資料館の館長は「展示内容に問題はない」と反論。
* 沖縄県知事や自民党沖縄県連も不快感を示し、発言の撤回を求める声が上がっている。
* 西田議員は具体的な説明を避け、議論は平行線をたどっている。
戦争の記憶をどう後世に伝えるべきか、今回の問題はその根幹に関わる議論として注目されている。