2025-12-25 コメント投稿する ▼
ハローワーク職員なりすまし戒告、全国93%で個人目標ノルマ化の実態判明
厚生労働省は2025年12月25日、架空の名前で求職者になりすまし自ら採用面接を受けていたハローワーク墨田の職員を戒告処分としたと発表しました。全国調査では、ハローワークの93%で職員個人に数値目標が設定されており、46%では目標達成度が人事評価の対象となっていることが明らかになりました。
月30件の目標、達成できず不正に手を染める
発表によると、この職員はハローワーク墨田の職業指導官です。架空の求職者を登録して2025年4月から9月にかけて9社で計13件の求人に応募し、うち4件で採用となりました。この4件を就職件数として計上していました。
厚生労働省は国家公務員法違反(信用失墜行為の禁止)に当たると認定しました。戒告は懲戒処分4段階のうち最も軽い処分です。文書偽造での刑事告発は見送られました。
ハローワーク墨田は職員1人あたりの就職件数として月12件という目標を設定していました。しかし処分された職員は自ら月30件という目標を定めていたといいます。職員は「目標達成が危ぶまれたために不適切行為に及んだ」と説明したといいます。
「ハローワーク職員が目標のために不正って、本末転倒すぎる」
「93%のハローワークで個人目標とか、完全にノルマじゃないか」
「就職支援の現場が数字至上主義になってたら、求職者は誰を信じればいいんだ」
「戒告処分って軽すぎない?企業を巻き込んで面接までさせてるのに」
「公務員までノルマに追われる時代、働く環境がおかしくなってる」
全国の93%で個人目標、46%で人事評価に影響
厚生労働省はこの事案を受け、全国544カ所のハローワークを対象に調査を実施し、結果を公表しました。なりすまし事案は他に把握されなかったといいます。
しかし調査では驚くべき実態が明らかになりました。職員個人に数値目標が設定されている職員がいるハローワークは全体の93%に達していました。さらに46%のハローワークには、目標の達成度合いが人事評価の対象になる職員がいました。
数値目標は就職件数や求人の充足率などが対象で、特に求人の情報提供数などで多く設定されていたといいます。事実上のノルマ化が進んでいたと指摘されています。
課題解決型支援モデル事業所で特に顕著
ハローワーク墨田は、全国で18カ所指定され態勢が強化された「課題解決型支援モデル事業所」の一つです。この18カ所のモデル事業所のうち、14事業所では組織として個人単位の数値目標を設定していました。また15事業所では個人の数値目標が人事評価の対象となる職員がいました。
本来、就職困難者へのきめ細かな支援を目的としたモデル事業所で、かえって数値目標による圧力が強まっていた実態が浮き彫りになりました。現場での過度なノルマ化が不正の温床になっていたとの批判が出ています。
なりすまし確認は「人員の問題で難しい」
各ハローワークでこれまでに登録された求職者がなりすましでなく実在するかの確認はしていないといいます。厚生労働省は「人員の問題で難しい」としました。
つまり、今回発覚した不正以外にも同様の事案が潜んでいる可能性を完全には否定できないということです。公的な職業紹介機関としての信頼性が大きく揺らぐ事態となっています。
数値目標の設定自体は業務改善の手法として一定の意義があります。しかし、それが過度なノルマとなり、職員を追い詰め不正行為を引き起こすのであれば本末転倒です。求職者支援という本来の目的が見失われ、数字を追うことだけが目的化してしまっては意味がありません。
今回の事案は氷山の一角かもしれません。ハローワークの運営体制や評価制度の抜本的な見直しが求められています。