2025-12-22 コメント: 1件 ▼
琉球病院看護師処分問題が露呈した医療現場の過重労働と休憩時間確保の深刻な課題
医療現場の過重労働と休憩取得問題の根本的解決策が急務。 この問題は単なる規則違反として片づけられる問題ではなく、医療現場の深刻な労働環境問題を象徴する事例です。 日本看護協会では仮眠も含めて2時間以上の休憩時間を推奨していますが、労働基準法では8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要とされているのみです。
琉球病院の看護師処分が映す深刻な現実
医療現場の過重労働と休憩取得問題の根本的解決策が急務
2025年12月22日、国立病院機構九州グループは、同機構琉球病院(金武町)の20~50代看護師12人、50代療養介助職員2人の計14人を、就業規則で定められた休憩時間を過剰に取得したとして戒告の懲戒処分にしたと発表しました。この問題は単なる規則違反として片づけられる問題ではなく、医療現場の深刻な労働環境問題を象徴する事例です。
「看護師が疲れているのは当然だ。30分多く休憩したぐらいで処分するなんて」
「患者の状態が落ち着いているなら休憩して何が悪いのか」
「医療現場の過重労働を何とかしないと、こんな問題は根本的に解決しない」
「処分よりも適切な人員配置と労働環境改善が先だろう」
「これでは医療従事者のなり手がますます減ってしまう」
発覚の経緯と問題の深層
今年1月に入院患者が死亡した際、院内調査を進める中で職員の休憩時間の過剰取得が発覚しました。深夜時間帯で患者の状態が落ち着いている時などに、休憩室で30分~1時間程度長めに仮眠を取るなどしていたとされています。確認できた中で最も古い時期は2021年10月ごろで、死亡患者との因果関係は確認されていないものの、このような慣行が長期間続いていたことが明らかになりました。
この問題の背景には、医療現場における過酷な勤務環境があります。日本看護協会では仮眠も含めて2時間以上の休憩時間を推奨していますが、労働基準法では8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要とされているのみです。しかし現実的には、16時間勤務でも休憩時間が1時間以上あれば違法ではないものの、仮眠なしで16時間以上の勤務は心身に与える負担も大きい状況です。
深刻化する医療現場の労働環境
医療業界全体で人手不足と過重労働が深刻化しています。厚生労働省による雇用動向調査では、医療・福祉業界は入職率13.6%に対して、離職率13.3%と、ほぼ同水準で推移しており、慢性的な人材不足状態が続いています。
厚生労働省の2019年の調査によると、病院・常勤勤務医の場合、男性医師の41%、女性医師の28%は1週間の労働時間が60時間を超えている状況で、看護師についても同様の過重労働が課題となっています。過酷な労働環境によって離職する方が多く、新型コロナウイルスの流行によって一人あたりの業務量が増え、心身への負担の大きさから離職した方も多いのが現実です。
労働基準法と現実のギャップ
労働基準法の規定と医療現場の実態には大きなギャップが存在します。休憩時間は完全にプライベートな時間とし、自由に使える時間で、その時間内に患者対応のために呼び出される可能性があったり、書かなければならない記録があったりする場合は休憩時間とみなされないとされています。
しかし、ワンオペ夜勤の環境では休憩中に対応を迫られることが多く、結果として休憩が形骸化してしまうケースが頻発しています。医療現場では真の意味での休憩時間確保が困難な状況にあり、職員が疲労回復のために若干の時間延長を行うのは自然な反応と言えるでしょう。
根本的解決策の必要性
この問題を解決するためには、処分ではなく労働環境の根本的な改善が必要です。質の高い医療提供体制を構築するためには、勤務環境の改善を通じ、医療従事者が健康で安心して働くことができる環境整備を促進することが重要です。
具体的には、適切な人員配置の確保、休憩時間の実質的な保障、夜勤回数の制限などが不可欠です。長時間労働や過重な業務負担は、看護師の疲労やストレスを増大させ、結果として集中力が低下し医療事故につながるリスクがあるため、財政出動による医療従事者の処遇改善と人員確保こそが最優先課題です。
また、医療・福祉業界では2030年に約187万人の人材不足が出ると予測されており、このような処分が医療従事者の更なる離職を招く恐れもあります。給付金による一時的な対応ではなく、恒久的な労働環境改善への投資が求められています。