仙田晃宏議員、ガソリン価格高騰と環境影響評価法改正案で政府を追及

仙田晃宏議員、政府の経済・環境政策を追及

2025年5月8日、衆議院本会議で国民民主党の仙田晃宏議員が政府の経済政策と環境影響評価法改正案に関して質問を行った。仙田議員は、ガソリン価格の高騰やトランプ関税による農産物価格の上昇が国民生活に与える影響を強調し、政府の対応に不満を表明した。また、環境影響評価法改正案における風力発電事業の環境配慮や小規模事業の累積影響への対策が不十分であると批判した。

ガソリン価格高騰と暫定税率問題

仙田議員は、ガソリン価格の高騰が続き、多くの家庭や企業が経済的に苦しんでいる現状を指摘。政府は補助金による価格引き下げを進めているが、「なぜ補助金でごまかすのか。根本的な解決は暫定税率の廃止ではないか」と強調。仙田議員は特に、2024年12月に自民党、公明党、国民民主党の3党で合意したガソリン暫定税率の廃止が、実現されていないことに強い不満を示し、「その合意はどこに消えたのか」と追及した。

環境影響評価法改正案への疑問

続いて仙田議員は、環境影響評価法改正案において、再生可能エネルギーの導入加速と事業者負担軽減が目的とされている一方で、環境配慮が十分に行われていないと指摘。特に風力発電事業では、環境への影響が軽視されているとし、小規模事業の累積的な環境影響に対する対策が不十分であると批判した。

「一度に大規模な開発ではなく、小規模な事業が積み重なって大きな環境負荷を生む。こうした現状をどうするのか？」と仙田議員は政府に迫り、火力発電所のリプレース（代替）事業についても、環境負荷の増加を避けるために明確な基準を設けるべきだと主張した。

政府の答弁と今後の展望

武藤経済産業大臣は、ガソリン価格高騰に対する補助金は「物価高騰に対処するための応急措置」と説明し、暫定税率の廃止は与党間で協議中であると述べた。環境影響評価法改正については麻生環境大臣が、再生可能エネルギーの導入を促進しつつも、環境配慮を確保する制度であり、地域との共生を重視すると回答した。

今後の課題と展望

仙田議員の質疑により、ガソリン価格問題や環境影響評価法の課題が改めて浮き彫りになった。政府は国民の生活負担を軽減し、持続可能なエネルギー政策を実現するために、暫定税率廃止の議論を進め、環境配慮を強化した再生可能エネルギー政策を具体化する必要がある。

今後は、以下の3点が注目される。

* ガソリン暫定税率廃止に向けた与党間協議の進展
* 環境影響評価法改正の具体的な運用方法
* 2040年度の再生可能エネルギー導入目標達成に向けた政府の取り組み

本会議での質疑は、経済政策と環境政策の両面で、国民生活に直結する重要な問題を提起しており、今後の政府対応に注目が集まる。