「ロシアと仲良し」は本当か？共産・坂本洋史氏への誤解とネット情報の真偽を検証

「ロシアと共産党は仲良し」は事実か？

富山選挙区に出馬している共産党新人の坂本洋史氏（54）をめぐり、ネット上で「ロシアと仲良し」「親露派」などとする投稿が散見されている。だが、こうした情報に対して共産党は強く反論しており、実際の動きとは真逆の内容である可能性が高い。

2022年、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始した直後、日本共産党は「断固糾弾する」との声明を発表。「軍事作戦を直ちに中止せよ」と厳しくロシア政府を非難した。さらに、同年5月、ロシア外務省が発表した「無期限入国禁止リスト」には、日本の岸田首相をはじめ、自民党幹部や外務官僚と並び、共産党の志位和夫委員長の名前が含まれていた。

坂本氏が所属する富山県委員会の上田俊彦委員長も、「我々は大国による武力による侵略に断固反対している。共産主義と、ロシアのような大国主義は無縁」と断言。坂本氏の政治姿勢がロシア寄りだという誤情報に対し、明確に否定した。

「共産党がロシアに入国禁止されてるって初めて知った」
「ロシアと仲良しなら志位さんが制裁対象にされるはずない」
「なんで真逆のことが信じられて広まるの？」
「平和主義を掲げると“ロシア寄り”扱いされる世の中が怖い」
「選挙前にデマ流すのやめてくれ、本当に」

誤情報が拡散される構造と選挙への影響

今回の「ロシアと仲良し」説は、いわゆる“印象操作型デマ”の典型例と言える。共産党の名前や旗印、過去の歴史から連想されるイメージに乗じて、真偽不明の内容が拡散されている。

YouTubeなどには、共産党＝親中・親露とする内容の動画が多数存在し、個別の政策や候補者の主張に触れず、レッテル貼りのみに終始しているケースも多い。坂本氏に関しても、政策論争ではなく「共産党だからロシア寄り」という単純な構図で語られてしまっている。

だが、事実は前述の通りであり、少なくともウクライナ侵略以降の共産党の対応を見る限り、「親露」とは正反対の立場にある。

坂本洋史氏の訴える争点は“生活密着型”

こうした誤情報の渦中にあっても、坂本氏は地道に選挙活動を続けている。SNSでは派手な発信は少ないが、街頭では「物価高対策」「年金の実質減少への対応」「教育無償化」など、日々の暮らしに直結した政策を掲げ、草の根的な支持を広げている。

また、富山の中山間地域における医療・交通問題にも言及し、「都市部中心ではない、全世代にとって持続可能な社会インフラを見直すべき」と訴える姿勢を一貫している。

「坂本さん、ちゃんと地元のこと言ってるよね」
「ネットじゃ叩かれてるけど、街頭の演説聞いて好感持った」
「政策に具体性がある。ラベリングされるのは損してる」
「デマで判断せずに、一度話を聞いてみたら？」
「候補者本人を見ずに“共産党だから”で済ませるのは違う」

選挙デマとどう向き合うべきか

選挙のたびに繰り返される“情報戦”。それ自体は時代の流れとも言えるが、虚偽情報が候補者の評価や投票行動に直結するのであれば、民主主義の根幹が揺らぐ。問題は「デマを信じること」ではなく、「デマを疑わずに拡散すること」にある。

政党の立場や思想の違いは当然ある。だが、それを理由に事実と異なる情報で候補者を貶めることは、有権者の判断を曇らせるだけでなく、地域社会の分断を生む。

坂本氏を含め、いま求められるのは、「本当にこの人は何を言っているのか」「何をやろうとしているのか」に耳を傾けることだ。レッテルや噂話ではなく、実際の言葉と行動から判断する。それが選挙を「未来を決める場」として成立させるために不可欠な視点だ。