2025-05-11 コメント投稿する ▼
自民・小渕優子氏、西田昌司議員の「ひめゆり」発言に一定の理解示す―沖縄振興への姿勢強調
西田議員の「ひめゆり」発言と小渕氏の対応
自民党の西田昌司参院議員が、沖縄県糸満市の「ひめゆりの塔」に関する発言で「歴史の書き換え」などと主張し、一部撤回と謝罪を行った問題で、同党の沖縄振興調査会会長を務める小渕優子氏は11日、那覇市での意見交換会で「西田氏は反省し、発言を撤回し謝罪した。今後も沖縄に足を運び、現地の理解を深め、振興にも尽力していただきたい」と述べた。小渕氏は西田氏の対応に一定の理解を示しつつも、引き続き沖縄に寄り添う姿勢を求めた。
小渕氏は沖縄振興調査会の視察で県内を訪れ、自民党県連の島袋大会長らと意見を交わし、沖縄振興政策の課題について議論した。冒頭、小渕氏は西田氏の発言を「配慮を欠き、認識不足であり、県民の心を深く傷つけるものだ」とし、西田氏の言葉が県民感情に与えた影響を重く受け止めていることを強調した。
発言の経緯と波紋
西田氏は5月3日、那覇市内で行われた憲法に関するシンポジウムで「ひめゆりの塔」の展示について「歴史の書き換え」と発言。これが沖縄県内外で波紋を呼び、各地の議会や市民団体から批判の声が上がった。批判を受け、西田氏は「ひめゆりの塔」に関する部分の発言を撤回し謝罪したものの、「沖縄では地上戦の歴史が歪められて教えられている」との主張は撤回せず、引き続き物議を醸している。
県議会や市町村議会では西田氏への非難決議を求める声も上がり、県外の団体からも抗議の声が寄せられている。沖縄戦の記憶とその教育に関する議論が改めて浮き彫りとなった。
沖縄県連の反応と振興への期待
自民党沖縄県連の島袋大会長は、小渕氏に「沖縄に寄り添い、県民の声を尊重してほしい」と要望し、西田氏の発言により沖縄県民が受けた心の痛みを説明。小渕氏も「沖縄の現状を知り、理解を深めることが重要」とし、振興調査会として今後も現地視察を継続する方針を示した。
視察に同行した議員らは、沖縄振興予算の確保や観光政策の強化、基地負担の軽減など、県民の生活向上に向けた具体的な支援策を協議した。
ネット上の反応
西田氏の発言を巡り、SNSでは賛否両論の声が飛び交っている。批判的な意見が多い一方で、言論の自由や歴史解釈の多様性を擁護する声も見られた。
「歴史の事実を軽んじる発言は許されない。政治家としての自覚が必要だ。」
「謝罪したとはいえ、発言の影響は大きい。しっかりと反省してほしい。」
「沖縄の歴史教育が偏っているとの指摘は一理ある。議論は大切。」
「政治家は軽率な発言を控えるべき。地域の感情を尊重してほしい。」
「これを機に沖縄戦の歴史教育を見直すことも必要かもしれない。」
西田氏の発言をきっかけに、沖縄戦や戦争の記憶をどのように次世代に伝えるべきか、議論が再燃している。小渕氏の対応は、沖縄振興の取り組みを強調しつつ、地域の声に耳を傾ける姿勢を示した形となった。