2025-09-02 コメント投稿する ▼
船田元氏「石破首相は半年から1年」 安倍的手法修正に期待も泥舟政権の行方は不透明
自民・船田元氏「石破首相は半年から1年」 当面の続投訴え、安倍的手法の修正に期待
自民党(自由民主党)の船田元・元経済企画庁長官は2日放送のBS‐TBS番組「報道1930」で、石破茂首相(党総裁)の進退について言及し、臨時総裁選の実施は「不要」との考えを示した。その上で「しばらくやってもらわないといけない。世界中が非常にきな臭い状況にある」と語り、当面は石破首相が続投すべきだと訴えた。退陣時期については「半年か1年以内だと思う」と見通しを述べ、短期的な政権運営に含みを持たせた。
安倍的手法への批判と修正の必要性
船田氏は、石破首相が政権運営に固執する背景として、第2次安倍晋三政権を例に挙げた。「安倍的なモノに対する批判は石破首相はずっと持っていた。私も共有するものがある」と指摘し、「安倍的に行き過ぎた部分を直したいというのが石破首相の考え方だ」と解説した。安倍政権下での長期安定は評価しつつも、一極集中や強引さが政権運営に歪みを生んだとの認識をにじませた。
番組内で「決して安倍さんが悪いという意味ではない」と強調したものの、「安倍的」という表現を繰り返し用い、石破首相の政治姿勢が「修正役」として意識されていることを示した。
参政党の台頭と自民党支持層の揺らぎ
さらに船田氏は、7月の参院選で躍進した参政党に言及。「自民党の大方が、参政党に行ってしまった者を取り戻さなければいけない。場合によっては参政党と一緒になるかもしれない。そういう右バネが働く可能性が高い」と語り、右派支持層の動向を注視すべきだとした。もっとも「いい右バネもあるが、頑迷固陋な状況に戻りたい人も結構いる」と危惧を示し、「そうなると中道的な人が自民党から離れていく」と警鐘を鳴らした。
国民の間でも意見は分かれている。
「石破首相に修正力を期待するのは理解できる」
「半年延命しても結局は泥舟政権」
「右バネに頼らず減税政策を前倒しすべき」
「安倍的手法の修正は必要だが、石破氏にできるのか」
「政局よりも国民生活の改善を優先してほしい」
こうした反応からは、石破政権が「過渡期的政権」として見られている現実と、国民が政局争いよりも政策実行力を求めている姿が浮き彫りになっている。
船田氏の立場と石破政権の行方
船田氏は昭和54年の初当選以来、14回の当選を重ねたベテラン議員。平成5年に経済企画庁長官を務めて以降は入閣経験がないが、党内で一定の発言力を持つ。首相から要職起用を打診された場合の対応について「どんな役職も受けたくない。石破首相を擁護しており、『なんだ』と皆さんに言われるから」と語り、損得抜きで石破首相を支える姿勢を強調した。
石破首相は参院選の大敗後、「責任から逃れず、しかるべき時にきちんとした決断をする」と述べたが、明確な退陣時期は示していない。党内ではすでに総裁選前倒しを求める動きが強まり、石破政権は「泥舟政権」との批判を浴びている。船田氏の発言は、石破首相に短期的な続投余地を与えつつも、政権寿命が限られていることを裏付ける内容となった。
石破政権の延命と泥舟内での争い
船田氏の発言は、石破首相への一定の擁護と理解を示しつつも、政権の先行きは「半年から1年」という期限付きの評価にとどまった。党内抗争が「泥舟内での争い」として国民から冷ややかに見られる中、政治不信を払拭するには減税を柱とした具体的な政策遂行こそが急務である。延命を図るだけの政権では、国民生活に応えることはできない。石破首相が「安倍的手法の修正」を実現できるのか、それとも内紛に飲み込まれるのか。自民党の命運は、短期間で厳しく試されようとしている。