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『消費税減税、社会保障充実、教育費負担軽減』
30年におよぶ経済停滞・暮らしの困難に、物価高騰が襲いかかっている
物価高騰に暮らしの悲鳴があがっています。今回の物価高騰がとりわけ国民生活にとって苦しく深刻な打撃となっているのは、自民党政治のもとで30年という長期にわたって経済の停滞と衰退――いわば「失われた30年」で、暮らしの困難が続いているところに、物価高騰が襲いかかっていることによるものです。
賃金が上がらない国――日本は、世界でも特異な「賃金が上がらない国」となっています。実質賃金は、1991年から2022年にかけて、アメリカは1.48倍、イギリスは1.46倍、フランスは1.33倍、ドイツは1.30倍になっていますが、日本は1.03倍と、この30年で先進国で唯一、「賃金が上がらない国」となっています。直近の10年間でみると、実質賃金は増えるどころか、年間24万円も減ってしまいました。1996年のピーク時からだと年間64万円も減り、30年前の水準にまで落ち込みました。こんな国は日本だけです。
重税と貧しい社会保障・教育――消費税は5%から、8%、10%へと14兆円もの大増税が行われました。「社会保障のため」との名目で増税したのに、増税分は富裕層・大企業減税などの穴埋めに消え、社会保障は、年金、医療、介護などあらゆる分野で負担増と給付削減が繰り返されました。この30年程の間に、国民年金保険料は2倍、国保料・税(1人当たり)は1.5倍、介護保険料も2倍にもなりながら、年金は10年前に比して実質7.3%も減り、医療の窓口負担は増え、介護制度も悪くなる一方でした。世界有数の高い学費にくわえ無償とされる義務教育でも給食費など重い教育費の負担が暮らしにのしかかっています。高学費と貧しい奨学金制度によって、若者が背負わされている借金は総額10兆円にもおよび、30年間で7倍にもなりました。日本は社会保障や教育への公的支出は先進国で極めて低い水準です。
食料・エネルギーが自給できない――食料自給率は38%と、この30年余で10ポイント近くも下落しました。エネルギー自給率も10%と先進国で最低水準です。暮らしと経済の基盤である食料とエネルギーを外国に頼っていることが、ウクライナ侵略など国際情勢の危機にさいして脆弱な経済にしてしまっています。
長期にわたって経済停滞・暮らしの困難が続き、経済も生活もへとへとに疲弊しているところに、物価高騰が襲ってきた。ここにいまの国民生活の苦しさの特別に深刻な実態があります。暮らしも、経済も、「良くなる」という希望が見えない、という深刻な状況、閉塞感を打開する抜本的な方策こそ、いま求められているのではないでしょうか。
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