2025-11-13 コメント投稿する ▼
参政党神谷代表が野党の"出席拒否"批判 佐藤副長官問題で国会運営混乱続く
参政党の神谷宗幣代表は2025年11月13日、政治資金収支報告書の不記載問題に関与した佐藤啓官房副長官の参院議事出席を拒否している立憲民主党などの野党の姿勢に苦言を呈しました。 自民党の石井準一参院幹事長は11月11日の記者会見で、「今週末までは動くことはない」と述べ、事態収拾に向けて参院予算委員会での質疑を踏まえたいとしています。
政策議論より政権追及を優先する野党への違和感
神谷氏は佐藤氏について、「高市早苗首相もいろいろな思いで任命しているのだから、そこは受け入れて、国会運営を迅速に進めることに注力した方がいいのではないか」と指摘しました。さらに、自民党の派閥パーティー収入不記載事件に関与した議員らについて、「罰せられる人は刑事事件で罰せられている。もう司法の判断に任せるべき」と述べ、野党の追及姿勢に疑問を投げかけました。
特に神谷氏は、「わが党は裏金問題といわれるものに関し、議会で追及するとか、政権の足を引っ張ろうとか考えていない。政策議論をしっかりやりたい」と強調し、参政党の基本姿勢を明確に示しました。
「国会でパフォーマンスやってる場合じゃないでしょ」
「政策の議論をもっとしてほしい」
「野党は追及ばかりで建設的じゃない」
「税金の無駄遣いはやめてほしい」
「もっと国民のことを考えて」
佐藤副長官の"出禁"状態が続く異例事態
佐藤啓官房副長官は2025年10月21日の高市内閣発足以来、参院の議院運営委員会などから事実上の「出入り禁止」状態が続いています。これは、自民党の派閥裏金事件に関与したとして立憲民主党などの野党が強く反発しているためです。
佐藤氏は本来、政府を代表して参院との連絡・調整役を担う重要な役割を持っていますが、現在は官邸と参院間の調整業務に参加できない異例の状況となっています。自民党の石井準一参院幹事長は11月11日の記者会見で、「今週末までは動くことはない」と述べ、事態収拾に向けて参院予算委員会での質疑を踏まえたいとしています。
立憲民主党蓮舫氏の厳しい追及
2025年11月12日の参院予算委員会では、立憲民主党の蓮舫氏が佐藤氏の起用を問題視し、高市早苗首相に「人事を一旦白紙にしないか」と迫る場面がありました。蓮舫氏は「今日はちょっと耳の痛いことを指摘します」と告げ、政治とカネの問題について矢継ぎ早に質問を浴びせました。
しかし、高市首相は「大変迷惑をかけている」と陳謝した上で、佐藤氏の罷免については明確に拒否しました。首相は「一度任命したものを白紙にするつもりはない」と述べ、「こういう人材を、改選期を待たずに仕事に就けちゃいけないということになると、残念ながら今の自民党は組織が回らない状況です」との認識を示しました。
高市首相の苦しい立場と政権運営への影響
高市首相は佐藤氏について、「佐藤副長官は若くて優秀な、将来の日本を担うべき参院議員だと思う。本人は深く反省し、再発防止に取り組んでいる」と擁護し、「有為な人材には再起の機会を与えていただき、与野党の先生にお育ていただけますことを、どうかお願い申し上げます」と野党に懇願する場面もありました。
佐藤氏は奈良県選出の参院議員で、同郷である高市首相の信頼が厚く、官房副長官への起用も首相の強い意向によるものとみられています。しかし、自民党関係者によると、石井準一参院幹事長らは事前にこうした事態を招く可能性について首相に懸念を伝えていたといいます。
現在の自民党と日本維新の会による連立政権は衆参両院とも少数与党であり、野党の協力なしには予算や法律の成立が困難な状況にあります。佐藤氏の問題が長期化すれば、政権運営にさらなる支障をきたす可能性があります。
佐藤氏自身は2025年11月4日の記者会見で、「参議院の国会運営にご迷惑をおかけしており、大変申し訳ない。私に対する厳しいご意見は真摯に受け止め、ご理解が得られるように丁寧に対応していきたい」と述べ、続投への意欲を示しています。
神谷氏の発言は、政治とカネの問題を巡る与野党の対立が、重要な政策議論を阻害しているとの問題意識を反映したものといえます。国民生活に直結する課題が山積する中、建設的な国会審議が求められているのは確実です。