神谷宗幣代表「スタート遅れ悔やまれる」参政党支援の和田政宗氏、宮城知事選で僅差敗北

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神谷宗幣代表「スタート遅れ悔やまれる」参政党支援の和田政宗氏、宮城知事選で僅差敗北

宮城県知事選(2025年10月26日投開票)の結果を受けた参政党の敗北分析記事です。現職・村井嘉浩氏(65)が6選を果たし、参政党支援の和田政宗氏(51)に約16,000票差で勝利。神谷宗幣代表のコメント「スタートの遅れが悔やまれる」を中心に、候補決定の遅れ、新自由主義政策批判のメッセージ伝播の限界、今後の戦略再構築を分析しました。

参政党の苦い敗北、候補決定の遅れを悔やむ


2025年10月26日投開票の宮城県知事選挙は、現職・村井嘉浩氏(65)が340,190票を獲得し、6度目の当選を確実にした。一方、参政党(さんせいとう)が支援した元参院議員・和田政宗氏(51)は324,375票を獲得し、わずか約16,000票差での敗北を喫した。この僅差の結果は、参政党内の戦略転換と候補者決定プロセスの課題を浮き彫りにしている。参政党代表・神谷宗幣氏は翌27日、「今回の知事選挙は候補者をどちらの陣営から出すかの議論に時間をとられ、活動のスタートが遅れたことが悔やまれる」とコメントを発表し、選挙戦における意思決定プロセスの重要性を改めて認識させられた形となった。

参政党が候補決定で時間を費やした背景には、党の内部戦略の揺らぎがある。参政党宮城県連は当初、副会長で牧師のローレンス綾子氏(55)の擁立を検討していた。村井氏の18年にわたる県政運営に反発し、水道民営化問題などを軸に対抗軸を打ち出す必要性を認識していたためだ。しかし最終的には別の選択肢を模索することになった。9月12日には参政党の主催で和田氏とローレンス氏による公開討論会を実施し、支持者の声を聞いた上で方針を決定する予定だった。この内部協議が選挙活動の貴重な時間を奪い、結果として知名度面で圧倒的に有利な現職に対する戦線構築を遅延させた。選挙戦における数週間の遅れは、決して取り戻せない損失となったのだ。

政策覚書で和田氏を「事実上支援」、9月19日に決定


2025年9月19日、参政党は和田政宗氏との間で政策覚書を締結し、独自候補の擁立を見送ることを正式に決定した。この覚書では、水道事業の在り方、移民・外国人労働者政策、葬送の自由、再生可能エネルギー政策の4分野で政策的協力を約束した。参政党は公式声明で、この決定が「長期多選の弊害を抑止し健全なガバナンスを取り戻すこと」「県政の優先課題を具体的政策で前進させること」の二点を重視した結果であると説明している。

神谷宗幣代表は選挙期間中、自身が4度にわたって仙台市内で応援演説に登壇し、和田氏への投票を直接的に呼びかけた。参政党全体の支援体制は相当な本気度を示していたが、決定の時期が9月中旬という後発的なタイミングであったことから、他の候補や現職と比べて埋め難い出遅れ感を残した。公開討論会から政策覚書締結までの1週間のタイムラグは、参政党の組織動員力を十分に発揮する機会を失わせてしまったのだ。

「参政党の対応は遅すぎた。もっと早期に候補者を決めていれば、少なくとも1万票から1万5000票は追加で積み上げられたはず」


「村井知事は保守の重鎮として評価されるが、新自由主義的な政策で県民負担が増えている実感がある。和田さんは若い世代からの支持も得ていた」


「仙台市内では和田さんの支持が強く、市街地での集会には多くの聴衆が集まった。だが県北や県南といった地域部への浸透が不足していた」


「参政党には今回の経験から学び、次の選挙に向けてさらに体制を整備してほしいと期待している」


「期日前投票が過去比31倍という異常なほど高い数字を記録したのに、投票日当日の伸び率が期待値を下回った。選挙戦術の見直しが必要だったかもしれない」


「新自由主義批判」が仙台市中心に響くも、県内全域への波及が課題


選挙戦の最大争点は県政の継続か刷新かであり、和田氏と参政党は村井県政の「新自由主義的な政策は県民を幸せにしない」というメッセージを掲げていた。参政党が最も強調した政策分野のうち、水道事業の民営化と運営権売却は神谷氏の街頭演説でも繰り返し言及された重要な論点である。2018年から宮城県は仏系企業ヴェオリア・ジャパンなどの企業連合体に水道運営権を20年間で約100億円で委託している。参政党はこの施策を「県民資産の民営化」と位置付け、現職政策への批判の柱の一つとしていた。

だが投票率は46.50%と、前回知事選より9.79ポイント低下した。この低投票率は参政党の支援工作にも影響を与えた。期日前投票は選挙期間当初の3日間で前回比31倍に達するなど、序盤の関心の高さがうかがえたにもかかわらず、投票日当日の投票数の伸び悩みが全体の投票率低下につながった。この局面で、和田氏は仙台市を中心に支持を着実に拡大したものの、県内全域への広がりには至らなかったのだ。

神谷代表は敗北を受け入れつつも、「当初は2倍近い差があった現職に対し、草の根の活動で支持を広げ、もうあと一歩のところまで追い詰めたことには意義を感じている」と述べ、支援活動の成果を一定程度評価した。さらに「現職の新自由主義的な政策は県民を幸せにしないというメッセージは仙台市を中心にかなりの有権者に届いたが、県内全域には広げられなかった」と、政策メッセージの地理的限界を冷徹に分析している。

今後へ向け「戦い方を練り直す」と誓う参政党


参政党が直面する課題は、候補者選定時における意思決定の迅速性と、選挙戦全体における全域的な組織力強化の2点である。候補決定の遅れは運動立ち上げの遅れに直結し、組織投票の動員体制構築にも悪影響を及ぼした。神谷代表は選挙翌日のコメントで、「もう一度戦い方を練り直し、次につなげていきたい」と再起を誓った。参政党は2025年の衆院選挙を視野に、全国規模での組織基盤の拡充を重要な課題として位置付けている。宮城県知事選での僅差での敗北は、参政党の政治戦略における貴重な教訓となり、今後の組織運営方針を検討する際の重要なポイントになるだろう。また投票率の低下という構造的な課題も、今後の選挙戦術を練る上で重要な検討事項となる。

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2025-10-27 08:39:45(植村)

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